ソニー・ロリンズ『ウェイ・アウト・ウエスト』を聴く(3)
■今月はK2HD CDで発売中の『ウェイ・アウト・ウエスト/ソニー・ロリンズ』を紹介します。
*ナンバー・ワン共演者たち
このトリオ・セッションのために集められたメンバーはレイ・ブラウン(ベース)とシェリー・マン(ドラムス)。ブラウンはオスカー・ピーターソン(ピアノ)トリオで当地で演奏中、マンは当地在住。ふたりとも同年のジャズ系雑誌3誌の人気投票で1位という、人気実力ともに申し分のない面々。
だが、忙しさもナンバー・ワンで、レコーディング・セッションはなんと午前3時から始まった。ロリンズ本人もマックス・ローチ(ドラム)・グループでの西海岸ツアー中のことだったのだ。さらに、3人はこの日が初顔合わせというたいへんなスケジュールにもかかわらず、このすばらしい結果である。なんとシェリー・マンは24時間以上眠っていなかった。ナンバー・ワンは体力もナンバー・ワンでなくてはならないということか。
『ウェイ・アウト・ウエスト/ソニー・ロリンズ』(ビクターエンタテインメント)