「エアジン」原題:Airegin 作曲:ソニー・ロリンズ
1950年代のモダン・ジャズの代表的なスタイルのひとつ「ハード・バップ」。そこに明確な定義はないが、この「エアジン」はハード・バップとしてしか演奏できないような勢いと熱さを持った曲。ソニー・ロリンズのオリジナル曲で、初演はロリンズも参加したマイルス・デイヴィスのアルバムに収録されているが、作曲者当人はそれ以外に録音はしていない。タイトルは「ナイジェリア」を逆に綴ったものといわれるが、なぜナイジェリアなのかははっきりしない。このような逆綴りのタイトルはホレス・シルヴァーの「Ecaroh」やマイルス・デイヴィスの「Sivad」(いずれも自分の名)などがある。歌詞がないので題名は記号でしかないということか。
『バグス・グルーヴ/マイルス・デイヴィス』1954年(Prestige/ビクターエンタテインメント)