『ナベサダ&チャーリー』その2
■7月はK2HD CDで発売中の渡辺貞夫のアルバムを紹介します。
前回に引き続き、 『ナベサダ&チャーリー/渡辺貞夫フィーチャリング・チャーリー・マリアーノ』 を紹介します。
『ナベサダ&チャーリー』は67年6月27日の録音。ジャケットがステージの写真だが日本ビクター東京スタジオ(当時)での録音である。調べてみると、ふたりは翌8日、東京西新橋テイチク会館スタジオ(当時)で『イベリアン・ワルツ/渡辺貞夫&チャーリー・マリアーノ』(Takt)を録音している。バックのメンバー菊地雅章(p)、富樫雅彦、(ds)、原田政長(b)も同じだが、2枚のアルバムはコンセプトが異なり、前者はおなじみのスタンダード中心の10曲、後者はアジアン・ミュージック的オリジナルを中心にした4曲の収録となっている。同時期に別々の会社からリリースされるので、違いを出さなくてはならなかったのだろうが、ふたりの幅の広さがうかがえる。
さらにふたりは68年1月に『ウィ・ゴット・ア・ニュー・バッグ/サダオ&チャーリー・アゲイン』(タクト)を録音。そして2005年12月には再会ライヴを行なっている。ふたりはほんとうに相性がいいのだ。マリアーノは82歳。まだまだプレイは元気だったという。
まったくの余談だが、マリアーノはシンガーのマンデイ満ちるの父親である(母親は秋吉敏子)。
写真:『イベリアン・ワルツ/渡辺貞夫』(コロムビアエンタテインメント)