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Victor Jazz Cafe - ビクタージャズカフェ

Jazzアルバムの楽しみ方 〜名盤の聴きどころ

2006-08-01

「あなたと夜と音楽と」

■今回はK2HD CDで発売中のビル・エヴァンスのアルバムから紹介します。

『インタープレイ/ビル・エヴァンス』 の冒頭に収録されているのは「あなたと夜と音楽と」。10年以上前になるが、テレビCMでエヴァンスのこの曲が流れていたのを今でも覚えている。それはトリオ編成で、このアルバムのヴァージョンではないが、短い演奏なのにエヴァンスらしさがよく感じられた。つまりこの曲の印象が実にエヴァンスっぽいのだ。このアルバムでも同じようにクールなキリリとしたエヴァンスらしさがよく出た演奏となっている。

オリジナルは1934年のミュージカル『リヴェンジ・ウィズ・ミュージック』。ハワード・ディーツの作詞、アーサー・シュワルツの作曲である。ディーツ&シュワルツは「アローン・トゥゲザー」「ダンシング・イン・ザ・ダーク」など、ジャズ・スタンダードとなった曲を多く手掛けているコンビだ。

この曲はミュージカルだからもちろん歌詞もある。日本の曲で想像してみるとわかると思うが、歌詞を知っているとインストの聴こえ方は確実に変わる。この歌はそのタイトルから想像されるように、かなり情熱的な「夜の歌」である。ジャズ界のセクシー・スター、ジュリー・ロンドンが歌うこの曲を聴くと、エヴァンスの演奏のなんと淡白なことか。ロンドンの、オトナの色気ムンムンのささやきこそがこの曲にふさわしいという聴き方もアリだと思うがどうだろう。もちろんエヴァンスのすばらしさをわかった上での話だが。

写真:『アラウンド・ミッドナイト/ジュリー・ロンドン』(東芝EMI)


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