「Cジャム・ブルース」
原題:C Jam Blues 作曲:デューク・エリントン
「ブルース」は、例えば歌謡曲では「中之島ブルース」のような“ブルーな歌”という意味で使われますが、ジャズの場合は「ブルースという12小節の定型コード進行」を指す場合がほとんどです。これはアドリブ(即興演奏)するための12小節の「枠組み」です。曲(テーマ)のメロディは、それを演奏することよりも、アドリブのきっかけという感じでしょうか。
「Cジャム・ブルース」は2つの音の単純なリフ(繰り返し演奏する短いフレーズ)だけによる、いわば必要最小限の曲で、まさに“ジャム=即席セッション”のための「ブルース」です。デューク・エリントンが1940年代初頭に作曲し、エリントン・オーケストラで多くの録音が残されています。また50年代後半には歌詞が付けられて「デュークス・プレイス」という別のタイトルもつけられました。アルバムによってはこの表記になっている場合もあります。
ヴォーカルではエラ・フィッツジェラルドの録音があります。
62年録音『ナイト・トレイン/オスカー・ピーターソン』は『グルーヴィー』と同じピアノ・トリオ編成ですが、ずいぶん違う雰囲気になっています。ピアノ・トリオ・ファンならこちらもぜひどうぞ。
『ナイト・トレイン/オスカー・ピーターソン』(ユニバーサル)