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マスターの新譜紹介

マスターの新譜紹介

noon
『Walk with thee in New Orleans』

2007.03.21 VICJ-61441

noon 『Walk with thee in New Orleans』 2007年4月


率直に自分の音楽を作っている

 ジャズ・ヴォーカリストnoonについては、これまでもアルバムやライヴ・リポートを紹介してきているから、その穏やかで心地よい歌声はもうすっかりおなじみですよね。彼女は2003年に『better than anything』でデビュー、今回の『Walk with thee in New Orleans』はクリスマス・ミニ・アルバムを入れると5枚目のアルバムになる。

 音はといえば、全体の印象はこれまで同じシンプルに「和み感」を押し出したジャズ・サウンド。選曲もジャズだけじゃなく日本のポップスを入れたりと、アルバムの構成もこれまでの流れの上だ。何枚かアルバム出すと突然変わっちゃうジャズ・ヴォーカリストってけっこういるんだけど――今度はクラブ系やってみました、とかね――変わらないということは、やっぱり率直に自分の音楽を作ってきているということなのだな。


 でもひとつ大きな違いがある。今回の録音は米国ニューオーリンズでの録音。もちろん現地のミュージシャンを起用しているんだけど、なんでニューオーリンズ? すぐには結びつかないんだけど、ちゃんと理由がある。


 彼女がジャズに興味を持ったのは、中学生の時にTV-CMで聞いたハリー・コニックJr.の歌に魅せられたからなんだって。ハリー・コニックJr.はジャズ・ピアニストとしてデビューして、その後ヴォーカルにシフト、俳優としても活躍するポップ・スター。ハリーが生まれたのはニューオーリンズで、彼の音楽にはそれが色濃く出ている。そしてニューオーリンズはジャズの生まれた町。noonはこれまで何度もこの憧れの地に訪れ、現地のミュージシャンと親交を深めてきていたとのこと。今回のプロデューサーはトランペッターのリロイ・ジョーンズ。彼はハリーのバンドのリード・トランペッターでもある。これはnoonが自身の音楽的ルーツを再発見する旅なんだな。「いかにも」のニューオーリンズ風のアレンジが目立つことは目立つけど、最初に書いたように全体の印象はこれまでのnoonと大きく変わってはいない。自分の立ち位置がしっかりしているのだ。

では、1曲ずつ聴いていきましょう。


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