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Victor Jazz Cafe - ビクタージャズカフェ

マスターに聞こう!

Q46. ID:samidareさんの質問
最近ジャズを聴き始めましたが、ジャズの特徴ってベースの「ボン・ボン・ボン・ボン」ってヤツだと思っていますが、この演奏法は何と呼べばいいのですか? これ以外にも基本的なジャズの演奏法の名称などがあれば教えてください。

samidareさん、いらっしゃいませ。
ベースの「ボン・ボン・ボン・ボン」(わかりますよね?)って、まさにジャズの特徴ですよね。そういえば呼び名は意外に知られていないかも。

まず、ジャズの基本のビートは4拍子。これは「フォー(4)・ビート」と呼ばれています。そして「ボン・ボン・ボン・ボン」とひたすら4分音符を刻むベースは、テンポがゆっくりの場合は「ウォーキング(・ベース)」と呼ばれます。歩いてるみたいに感じませんか。速いのは「ランニング」と言われますが、テンポの違いだけで奏法としては同じです(速さに関わらずどちらの名称も使われます)。ランニングの音はなめらかに繋がっているので、そのフレイズを「ベース・ライン」と言います。ベーシストは(セオリーに基づいて)即興でコード進行に合わせて音を組み合せてウォーキングするので、当然ベース・ラインは同じ曲でもプレイヤーによって全く異なるものになります。ベーシストは常にソロをしているようなものなのです。

そしてウォーキング・ベースと共に演奏しているのがドラムス。シンバルを「チーチキ・チーチキ」とか「ツーンツク・ツーンツク」といった感じで叩きます。この奏法は「シンバル・レガート」と呼ばれます。4拍子ですが、4拍均等には叩きません。ですからエイト・ビート(ロック)と違って正確にリズム刻むという役割よりは、リズムの流れを作るという感じですね。そこに2拍4拍にハイハット(ペダルで開閉させるシンバル2枚1組)が「ンチャ・ンチャ」と入るのが4ビート・ジャズの基本パターンです。モダン・ジャズ以前ではベース・ドラム(バス・ドラム)が4拍打ちで基本リズムを打ち出していましたが、40年代半ばのビ・バップ出現以降は、高速テンポへの対応と自由度の拡大からこれが主流となりました。その上で、スネア・ドラムとベース・ドラムで「スタタ…」「ドス・ドス」などとアクセントを付けていくわけです。

ただし、これらはあくまで基本で、プレイヤーによってさまざまにアレンジされます。例えばトニー・ウィリアムスはハイハットを(2拍4拍ではなく)4拍全部で踏みますし、スティーヴ・ガッドのシンバル・レガートは4拍均等に「ツン・ツン・ツン・ツン」と叩きます。これからも新しい奏法が出てくるかもしれません。

楽器や演奏法の知識があれば、ジャズがきっともっとおもしろく聴けると思いますよ。


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