bowingさん、いらっしゃいませ。
「オ・グランジ・アモール」いいですよね。ボサ・ノヴァの創始者のひとり、アントニオ・カルロス・ジョビンの名曲だね。切なくけだるい感じがグッとくる。bowingさんはたまたまその1曲を聞いたのかな?
ゲッツの「オ・グランジ・アモール」の最も有名なヴァージョンは1963年の『ゲッツ/ジルベルト』に収録されているもの。そのジョビンをはじめ、ジョアン・ジルベルトらボサ・ノヴァのスターとゲッツの共演盤です。まずこれからどうぞ。「イパネマの娘」を始め、名曲ぞろいです。ジャズマンによるボサ・ノヴァの代表的傑作の1枚ですね。
ゲッツはこの曲をその後もやっている。67年の『スウィート・レイン』のヴァージョンもいいね。チック・コリアのピアノがキラキラと瑞々しいんだな。これはボサ・ノヴァ・アルバムじゃないけど、「アモール」が好きならアルバム全曲気に入ってもらえるんじゃないかな。
ゲッツより、この曲のムード、つまり切ないボサ・ノヴァが好きというのなら、ジョビンを聴くのがいちばんだけど、ジョビンとボサ・ノヴァについてはとてもここでは紹介しきれないので次の機会に。とにかくジョビンは名曲ばかりだから、ジャズにしろボサ・ノヴァにしろ<ジョビン曲集>アルバムなら失敗は少ないと思う。
ちなみにマスターが好きな「アモール」は、モレレンバウム2/坂本龍一の『casa』。かつてジョビンのバンドにいたモレレンバウム夫妻と坂本龍一のトリオによるジョビン名曲集。切なさがしみるね。ジャズじゃないですけど、ジャズ・ファンにもお薦めです。夏の朝、涼しい風が吹くよ。