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Victor Jazz Cafe - ビクタージャズカフェ

マスターに聞こう!

Q13. ID:frecceさんの質問
毎朝、満員電車で通勤していると気が重くなります。電車で聴いて、テンションが上がるようなピアノ主体のアルバムはありませんか? (ピアノならヘッドホンから音漏れしにくいんじゃないかなと思って)

frecceさん、いらっしゃいませ。
朝の満員電車はつらいですよね。身動きがとれないから、ヘッドホンで音楽聴くぐらいしかできないし。ならばいい音楽聴いて元気出したいですね。テンションの上げ方もいろいろだと思いますが、ちょっと「ノリがいい」程度じゃあの満員電車のストレスを払いのけることはできないですよね。今回は一気に血圧を上げてくれるようなパワフルなものを紹介しましょう。眠気も憂鬱も吹き飛ばす<爆音>ピアノ・トリオがあるんですよ。マッコイ・タイナー(ピアノ)の『スーパートリオズ』はどうでしょう。

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『スーパートリオズ/マッコイ・タイナー』
(Milestone/海外盤)1977年録音

このアルバムはマッコイが2組のピアノ・トリオで1枚ずつやってる2枚組アルバムですが、その1枚目の方。メンバーはマッコイ、ロン・カーター(ベース)、トニー・ウィリアムス(ドラムス)。ロンとトニーは60年代マイルス・デイヴィス・クインテットでの活動が有名な名コンビですね。このふたりが入ったピアノ・トリオ・アルバムは多くあって、ハービー・ハンコック・トリオ、グレイト・ジャズ・トリオ(ハンク・ジョーンズ)、マスター・トリオ(トミー・フラナガン)がよく知られるところ。それぞれのピアニストに合わせて緩急自在な演奏をするテクニシャンたちだけど、マッコイと組んだこのトリオはとにかく力強い。モダン・ジャズ史上最も音のデカいピアノ・トリオなんじゃないかな。


ピアノ・トリオというと一般には落着いた静かなイメージがあるし、演奏者同士の親密なやりとり(インタープレイ)がよしとされる傾向があるけど、ここでは3人とも「オレがオレが」全開。「とにかく爆走、時に暴走も可」と事前に打ち合わせていたに違いない。ドラムはリズム・キープをしているけどフレイズは常にソロ状態でピアノを煽り、ピアノはその2倍で返す勢い。ヘッドホンの音漏れより鼓膜の方が心配。どの曲もフルスロットル状態の演奏で、聴いている間は脳内血流量大幅アップ、あと味はスカッとさわやかだ。中でも「モーメント・ノーティス」は、曲調も「今日も1日がんばるぞォ!」という感じでおすすめです。でも夏場は暑すぎるかな。ちなみにこのトリオの来日ライヴ盤『モーメント・ノーティス』(ビクターエンタテインメント/廃盤)も出ていました。これも熱いです。

よし、これ聴いて今日も1日がんばるぞォ!って、もう夜だけどね。



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