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Victor Jazz Cafe - ビクタージャズカフェ

マスターに聞こう!

Q12. ID:jc25505さんの質問
Q8に電子ピアノ……とありましたが、最近購入した矢野沙織(アルト・サックス)のCDにピアノではなくハモンド・オルガンが使用されていました。このように、ハモンド・オルガンを使用したアルバムでお勧めのものは? また、代表的なジャズ・オルガン・プレイヤーといえば誰でしょうか?

jc25505さん、いらっしゃいませ。
マスターもオルガン、好きだなあ。オルガンはモダン・ジャズの中では独自の世界を作っているよね。足あるいは左手でベース・ラインを弾くからバンドにはベーシストを入れないのが一般的。常にバッキングをしていながら、ソロイストでもあるという、こんな楽器は他にはないよね。現在は花形楽器とは言いがたい状況だけど、モダン・ジャズの時代(エレキ・ベース出現以前ですね)には、パワフルな低音を出せて、なおかつツマミひとつで音色をどんどん変えられる驚異の楽器だったと考えると聞こえ方も変わってくるかな。

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『ミッドナイト・スペシャル/ジミー・スミス』
(東芝EMI)

さて、質問の答えですが、まず代表的なジャズ・オルガン・プレイヤーは迷わずジミー・スミスです。ジミーさん(親しみを込めてこう呼ばせてもらおう)を聴かずにジャズオルガンは語れない、というよりジミーさんがジャズ・オルガンのスタイルを作ったと言っていいね。ジャズ・オルガン・イコール・ファンキー&ブルージーというイメージもね。アルバムの数は膨大なんだけどマスターのお薦めは『ミッドナイト・スペシャル』(1960年)。ジミーさんにテナー・サックス、ギター、ドラムスという編成で、ホットでノリノリごきげんな演奏だよ。


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『ナイト/ジョン・アバークロムビー』
(ECM/海外盤)

ジャズ・オルガン・プレイヤーの9割はジミーさんのスタイルの延長にあると言えるほど、オルガン界でその存在はデカいんだけど、もちろん違う人もいる。ギタリストのジョン・アバークロムビーがリーダーの『ナイト』(84年)というアルバムは、『ミッドナイト・スペシャル』と同じ楽器編成でありながら出てくるサウンドはまったく違う。同じ「夜」でもこっちは暗くてクールな風が吹いている。20度違うね。オルガンはヤン・ハマー。キーボードとクレジットされているけどサウンドはオルガン。ベーシストはいない。オルガン専業の人じゃないけど、すばらしいプレイだね。特にB面最後の曲の4ビートがもの凄く速くて…そこにマイケル・ブレッカーが切り込んできて、猛烈なソロを…それでね…、さらに…。

えっ今日は時間がない? 残念だなあ〜また来てね。いってらっしゃい。



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