■今月はK2HD CDで発売中の『ウェイ・アウト・ウエスト/ソニー・ロリンズ』を紹介します。
*50年代にロリンズの原点がある
まずはソニー・ロリンズ(テナー・サックス)の紹介から。
このアルバムが録音された1957年、ロリンズは25歳だった。前年に『サキソフォン・コロッサス』を録音し、今後が期待される大型新人というところ。56年から57年にかけてロリンズは数多くのアルバムを録音しているが、当時はまだロリンズは独り立ちしてはおらず、クリフォード・ブラウン=マックス・ローチ・クインテットのメンバーであった。
その『サキ・コロ』は現在も聴き続けられている不朽の名作だが(今年で録音50年!)、翌年録音のこの『ウェイ・アウト・ウエスト』も奔放なロリンズの頂点を捉えた、それに匹敵する名盤として評価の高いものである。
「豪快で奔放」「アドリブ命」のロリンズのスタイルは、その後大きく変わることはなく、ずっと自身の道を歩みつづけた。50年代のロリンズにはその原点があるのだ。なお、昨年ロリンズは「最後の来日公演」を行なった。今後は引退ということになるらしい(75歳)。
『ウェイ・アウト・ウエスト/ソニー・ロリンズ』(ビクターエンタテインメント)
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