これは面白い!
まずは、デビュー・アルバムなのでプロフィールからご紹介。
「ファイヤーホーンズ」は、Atsuki(あつき/tp)、Juny-a(ジュニア/as)、Tocchi(とっち/tb)の3人によるホーン・セクション(+バンド)。2010年にスガシカオのライヴ・サポートをきっかけに、AtsukiとJuny-aを中心として結成。2011年より単独ライヴを行ない、2013年に、Tocchiをメンバーに迎え、東京近郊を中心に精力的に活動中。命名はスガシカオ。これまでにスガシカオ、ジャンク フジヤマ、birdらのレコーディングやライヴをサポートしてきたという。メンバーの実名も音楽的プロフィールも公開されていないけれど、その音を聴けば、かなりの実力者たちであることがうかがえる。
どの曲も、とにかく最初から最後まで、ソロにアンサンブルにバリバリと吹きまくっている。実に爽快。ブラス・アンサンブルを生かしたファンク・バンドで、時にポップスのバック・バンドとしても活動なんていうと、ザ・JBズ、タワー・オブ・パワー、ブレッカー・ブラザーズなどが想起される。ファイヤーホーンズはそれらホーンズ・バンドのおいしいところをいっぱい持ってきているけれど、今の世代のミュージシャンたちだから、それはもうベーシックな前提なのだ。でもそれができるのは十分な技術とセンスがあるから。さらにそこに何を乗せていくかが目指すところであるわけで、それはオリジナル曲にあると感じた。全曲がオリジナル。メロディがちょっと歌謡っぽくて親しみやすいのが、先達バンドとは違うところ。そこがいい。サウンドはごきげんなファンクで、フレイズもノリもジャズなんだけど、スガシカオ、ジャンクフジヤマもヴォーカル(日本語)で参加しているし、J-P0Pとして聴くのが正しい姿勢なのかな。