Master's Talk -マスターのお話- わたしのこだわっているコトやモノ。 また、店で流れている新譜アルバムをオススメしています。 みなさんの質問へもお答えしますよ。 Club JVC会員の方は、最新記事の最後にあるアンケートへの投票でCafeポイントが加算されますのでログインしてご参加ください。 最新記事のアンケート投票では、初回のコメント投稿についてCafeポイント10CPが貯まります。閲覧は自由です。また各テーマの一覧ページへのアクセスでは1日1回Cafeポイント1CPが貯まります。

New Release マスターの新譜紹介

サイトに流れている新譜アルバムについて
マスターが詳しくご紹介しています。
今月の試聴アルバムに加えてはいかがでしょう?

一覧を見る

2013年4月

ボブ・ジェームス&デヴィッド・サンボーン『クァルテット・ヒューマン』

2013.05.08 VICJ-61684

作品詳細はこちら

ボブ・ジェームスとデヴィッド・サンボーンは1986年に『ダブル・ヴィジョン』という共演アルバムをリリースしている。そこではジェームスはさまざまなキーボードを使い、いわゆるフュージョンを展開していたが、今回の『クァルテット・ヒューマン』は「アコースティック・ジャズ」なのだ。メンバーは、サンボーン(アルト・サックス)、ジェームス(ピアノ)、ジェームス・ジナス(ベース)、スティーヴ・ガッド(ドラムス)という、このままフュージョンでもファンクでもなんでも来いの顔ぶれだが、ジェームスもジナスもアコースティックに専念。楽器編成は完全にワン・ホーン・ジャズ・クァルテットである。さて、どんなサウンドになっているのか。

ジェームス、サンボーン共にフュージョン系サウンドの印象が強いが、アコースティック・ジャズをやること自体は珍しいことではない。ジェームスはその昔サラ・ヴォーンの歌伴やフリー・ジャズまでやっていたし、90年代からのフォープレイでの作品連発の一方、96年の『ストレート・アップ』、2003年の『テイク・イット・フロム・ザ・トップ』などのピアノ・トリオ・アルバムもリリースしている。サンボーンはアコースティック・ジャズ・アルバムこそないが、2003年の『タイムアゲイン』ではジャズ・スタンダードをたくさんとり上げていたし、あまり知られていないけどティム・バーン(アルト・サックス)の『Diminutive Mysteries』(92年)では過激ともいえるフリー・ジャズをやったこともある。

そんなふたり(と腕利きバック)なので、例えばジャズのスタンダードを「せーのっ!」でセッションしてアルバムを作るぐらいなんでもないんだろうし、それでもすばらしいものができるだろうけど、さすがにそんな安易なことはしなかった(それも聴いてみたいけど)。ありがちなジャズのセッション・アルバムとは全く異なり、ジェームスの「一歩引きながらも隅々まで仕切るアレンジャー」体質、サンボーンの「オレの音を聴け」主義を前に出した、まさにこのふたりの顔合わせと言うべき絶妙にバランスのとれたサウンドに仕上がった。アコースティック・ジャズの編成ではあるが、アコースティック・ジャズのルーズさを意識的に排除した印象だ。

スタンダード「夜は千の眼を持つ」(日本盤ボーナス・トラック)がその象徴。ラテン系ビートで始まり、サビは4ビートというお定まりのアレンジなんか絶対にやるもんかという意思表示なんだろう、大胆なリズムとコードのアレンジが施されていて、のけぞりそうになるほど。ああ、ここはむしろジャズマン気質なのか。とにかく、聴いた後はモダン・ジャズ・アルバムではなく、「ジェームス&サンボーン」のアルバムを聴いたという感じが強い。優れたミュージシャンは、編成がどうであっても自分の音楽が絶対出る(いや、出す)ということか。

【ログイン必須】

投票・投稿は、Club JVC会員限定です。
会員登録がお済みでない方は、会員登録をお願いいたします。
Club JVC会員の方は、ログインをお願いします。

結果を見る 新規会員登録はこちら
  • ■アンケート結果(結果を見る)は、閲覧自由。
  • ■会員の方は、ログイン後にご回答ください。
  • ■各テーマ、初回投票に限り、Cafeポイントが貯まります。
  • ■会員ステータスに応じてポイントが2倍、または3倍で付与
  • ■不適切と思われるコメントは、事務局にて削除させていただきます
新規会員登録/製品ユーザー登録
Jazz Cafe 公式Facebookページ
おうちでカフェをたのしもう

iPod/iPhoneダイレクト接続対応のスタイリッシュなウッドコーンオーディオシステム。

JVC

K-series スペシャルサイト

音楽を慈しむ人たちへ。原音再生をコンセプトにしたKシリーズから、CD/USBレシーバー&スピーカーシステムをご紹介。

KENWOOD

LIVE BEAT 新発想ストリームウーハー搭載 HA-FXZ シリーズ

リアルな重低音サウンドを実現する業界初のストリームウーハーを搭載したインナーイヤーヘッドホン

JVC

VICTOR DIRECT VICTOR WEB SHOP

ビクター製品・JVC製品のオフィシャルネット通販サイトです。特別限定品も販売しております。

Web Analytics Made Easy - Statcounter