今月紹介のアルバムは、ヴォーカリスト、ソフィー・ミルマンの『ベスト・コレクション』。そのタイトルどおり、彼女がこれまで発表してきたアルバムから抜粋したベスト盤。ソフィー・ミルマンはカナダで2004年にデビューしたので、ほぼ10年のキャリアとなるが、その間に4枚のアルバムをリリースしてきた。当店ではこれまで彼女のインタヴューや、アルバム紹介をしてきたので、ご常連さまには改めて彼女のことを説明するまでもないですよね(気になるご新規さまはぜひアーカイブをご覧ください)。
だからもうよく知ってるし、アルバムも持ってるよという人でも、この『ベスト・コレクション』はぜひアルバムとして聴いてほしいなあ。理由はふたつ。まず、曲の並びが発表順になっていること。『ソフィー・ミルマン』(2004年:オリジナル発表年)、『メイク・サムワン・ハッピー』(2007年)、『テイク・ラヴ・イージー』(2009年)から各4曲、そして『イン・ザ・ムーンライト』(2011年)から3曲が並ぶ。ベスト盤の場合、曲調で並びを考えるというのが一般的かもしれないが、時代を追うとまた別の面も見えてくる。やはり10年という間(学生時代に活動が始まり、結婚もあったり)に彼女は大きく成長してきた。最初がよくないということでは全くなく、余裕というか、よい部分がさらに積み重なってきたのが感じられるんだね。
もうひとつは、選曲がとてもよいこと。収録曲は下記のとおり。
1.おいしい水
2.アイ・キャント・ギヴ・ユー・エニシング・バット・ラヴ
3.バラ色の人生
4.黒い瞳
5.マッチメイカー、マッチメイカー
6.春の如く
7.フィーヴァー
8.ピープル・ウィル・セイ・ウイアー・イン・ ラヴ
9.ビューティフル・ラヴ
10.マイ・ワン・アンド・オンリー・ラヴ
11.ラヴ・フォー・セール
12.恋人と別れる50の方法
13.スピーク・ロウ
14.ノー・モア・ブルース
15.ティル・ゼア・ワズ・ユー
16.ホワットエヴァー・ローラ・ウォンツ(ソフィー・ミルマン feat. ジェシー・クック)
そんなわけで、当店ご新規さまにも常連さまにも大オススメのアルバムです。ジャズ・ヴォーカルをこれから聴いてみたいという人にはもっとオススメです。