Master's Talk -マスターのお話- わたしのこだわっているコトやモノ。 また、店で流れている新譜アルバムをオススメしています。 みなさんの質問へもお答えしますよ。 Club JVC会員の方は、最新記事の最後にあるアンケートへの投票でCafeポイントが加算されますのでログインしてご参加ください。 最新記事のアンケート投票では、初回のコメント投稿についてCafeポイント10CPが貯まります。閲覧は自由です。また各テーマの一覧ページへのアクセスでは1日1回Cafeポイント1CPが貯まります。

Dear Jazz master 教えてマスター

みなさんから寄せられた
ジャズについての質問を知識と経験豊富?!なマスターが
親切丁寧にお答えします。

一覧を見る

ジャズのレコード・ジャケットにはかっこいいものが多いけど、特にブルーノート・レーベルが気に入ってます。どんな人が作っているの?

maymei5yさん

いらっしゃいませ。

maymei5yさんはかなりのジャズ・ファンとお見受けします。ブルーノート・レーベルのジャケットはたしかにカッコいいものが多いですよね。 ブルーノート・レコード(レーベル)は歴史が古く、1939年に創設されました。その当時はまだSPレコードの時代で、数枚のレコードをセットにしてジャケット(表紙)をつけた「アルバム」は特殊なセットものという形であり、一般的である「1枚もの(シングル盤)」には基本的にジャケットはありませんでした。その後、10インチ(25センチ)LPの時代になりジャケットが作られ、ジャケットも「音楽パッケージ」の要素として重要視されるようになります。1950年代後半に12インチ(30センチ)LPの時代となるわけですが、現在目にするCDのジャケットは、ブルーノートをはじめ、ほとんどが12インチLPレコードのジャケットを使っています。ですから多くの人にとってブルーノートのレコード・ジャケットとは12インチLP時代という認識だと思いますので、その時代に絞って説明します。

ブルーノートのジャケット・デザインをしたのは、リード・マイルズ(Reid Miles:1927〜93)というデザイナーです。マイルズはブルーノートの前任デザイナーのアシスタントを経て、1956年からデザインを手がけます。マイルズのデザインの特徴は、文字と写真のユニークな使い方と言えます。文字もデザインのパーツと捉え、可読性よりも並び方を重視した配置や、図形的に扱ったりととても斬新です。また、写真の使い方の特徴は大胆なトリミング(部分的使用)です。その両方がよく表れた例として『レット・フリーダム・リング』と『AT's・デライト』を紹介します。どちらも図形的な巨大な文字と、大胆なトリミングの写真が使われています。じつにかっこいいですね。後者は色使いも大胆です。この色使いもマイルズの特徴のひとつ。強烈なインパクトがありますが、よく見るとオレンジと黒の2色しか使っていません。印刷経費の制約を逆手にとっているとも見えます。これもすぐれたデザインの技術ですね。

また、文字を絵柄にしてしまった『イッツ・タイム』など、ほかにもマイルズには特徴的なスタイルがありますが、これらは今みるとジャズのジャケットではよくあるデザインにみえるかもしれません。でもこれらはみなマイルズが作り出したものなのです。優れたデザインゆえ、多くのデザイナーが「引用」するなどしてスタンダードになったということですね。マイルズはブルーノートで、創業者のアルフレッド・ライオンが引退する1967年ごろまでデザインを続け、多くの傑作ジャケットを残しました。なお、ブルーノートは10インチLP時代にも優れたデザインのものは多く、それらはポール・ベーコンら、優れたデザイナーが手がけていましたが、それはまた別の機会に。

image
1. ジャッキー・マクリーン『Let Freedom Ring』(Blue Note)

image
2. アート・テイラー『AT's Delight』(Blue Note)

image
3. ジャッキー・マクリーン『It's Time』(Blue Note)

【ログイン必須】

投票・投稿は、Club JVC会員限定です。
会員登録がお済みでない方は、会員登録をお願いいたします。
Club JVC会員の方は、ログインをお願いします。

結果を見る 新規会員登録はこちら
  • ■アンケート結果(結果を見る)は、閲覧自由。
  • ■会員の方は、ログイン後にご回答ください。
  • ■各テーマ、初回投票に限り、Cafeポイントが貯まります。
  • ■会員ステータスに応じてポイントが2倍、または3倍で付与
  • ■不適切と思われるコメントは、事務局にて削除させていただきます

新規会員登録/製品ユーザー登録
Jazz Cafe 公式Facebookページ
新「ウッドシリーズ」スペシャルサイト

新たな木製パーツ細部に搭載した、原音に迫る新「ウッドシリーズ」が進化して登場!美しい響きと自然な音の広がりを実現し、ハイレゾ音源までも忠実に再現するインナーイヤーヘッドホン

JVC

SU-AX7 スペシャルサイト

毎日の音楽がここから生まれ変わる。一度聴いたら、もう戻れないポータブルサウンドの新時代へ。

JVC

K-series スペシャルサイト

原音再生をコンセプトにしたKシリーズからハイレゾ対応モデルが登場!情熱が沸き立つ音を聴きたいリスナーと、アーティストの想いを結んだ新ラインアップをご紹介。

KENWOOD

Web Analytics Made Easy - Statcounter