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Dear Jazz master 教えてマスター

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ジャズの「ブルース」は、ブルースの人たちのブルースとは違いますよね?

shitasen217さん

いらっしゃいませ。

ジャズ・ミュージシャンが演奏する「ブルース」は、ブルース・ミュージシャンが演奏する「ブルース」とは違うのか?という質問ですね。結論からいうと、「ブルース」という骨組みは同じでも演奏内容も言葉の意味するところもかなり違うものといえます。

そもそも「ブルース」は19世紀末にアメリカ南部の黒人たちが生み出した音楽です。12小節、3コードのシンプルな形式にのせた、ギターの弾き語り演奏が基本です。そして南部から北上し、各地でさまざまなスタイルが生まれ全米に広がっていきました。中でも1950年代にシカゴで生まれたシカゴ・ブルースと呼ばれるスタイルは、エレクトリック・ギターを使った「バンド」によるもので、その後のロックン・ロールに繋がっていきます…。と、まあ、大雑把ですがこれが「ブルース・ミュージシャンが演奏する」ブルースというものですが、いつの時代も「12小節3コード」が基本で、現在も変わりません。

一方、ジャズも同じ時代に生まれた音楽で、ジャズも南部でも盛んに演奏されました。ジャズとブルースは、まあ兄弟のようなものです。そんなわけでジャズ・ミュージシャンはずっと「ブルース」を演奏しつづけてきたのですが、1940年代以降、ブルース・ミュージシャンの「ブルース」とジャズ・ミュージシャンの「ブルース」は意味するところが異なってきました。ジャズではもっぱら「楽曲形式」を指す言葉として使われるようになったのです。ジャズは、ブルースのように感情を表現するための音楽ではなく、即興演奏をするための音楽になってきたからです。「12小節、3コード」という「ブルース形式」は共通言語としてセッションの格好の素材でもあり、さかんに演奏されました。そして即興演奏の高度化(いわゆるモダン・ジャズ化)にともない、その内容はどんどん複雑化、多様化していきました。そして「12小節」はそのままですが「3コード」は骨組みだけとなり、「高度な即興演奏のためのブルース進行」というべきあらたな基本コード進行が常識化し定着。ジャズマンはブルースを「3コード」だけで演奏することはほとんどなくなりました。

というわけで、もともと同じ「ブルース」が、今では違う意味になっているのです。これをみると、ジャズは特に急速に変化しつづけてきた音楽で、またその変化を許容する柔軟な音楽といえますね。

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