Q117 ID kazz_daddyさんの質問 2014年6月2日
「ビッグ・バンド」ってどんな編成なの?
kazz_daddyさん
いらっしゃいませ。
「ビッグ・バンド」というと、単純に大編成バンドを指す場合もありますが、ジャズでは「スイング・ジャズを中心に演奏する大編成バンド」を指すことが多いですね。
この編成ですが、1920年代後半にデューク・エリントン・オーケストラが生まれ、30年代にカウント・ベイシー・オーケストラが人気を得て、それらの編成を基本に次第に定型化していったものと思われます。現在の一般的な編成は下記ようになります。合計17人です。
【ホーン・セクション】
トランペット:4人/トロンボーン:4人/サックス:5人(アルト2、テナー2、バリトン1)
【リズム・セクション】
ギター:1人/ピアノ:1人/ベース:1人/ドラムス:1人
ただし、あくまでこれは標準ということで、バンドや演奏曲によって異なっています(特にサックス・セクションにおいては、曲によってフルートやクラリネットとの持ち替えはめずらしくないことです)。まあ、これくらいの編成であれば、さまざまなサウンドを十分な音量(発祥はダンスのための音楽だから、これは重要)で表現できるということで定着してきたのでしょう。
名称でみると、「いわゆるビッグ・バンド編成」のビッグ・バンドでも、「オーケストラ」や「ジャズ・オーケストラ」を名乗っていることが多いです。これは名称や編成にとらわれないことの現れなのかもしれません。ジャズは形式にこだわらない音楽というか、形式にこだわらないゆえに発展してきた音楽とも言えますので、今後も新しいものが生まれたり、さまざまな変化が出てくることでしょう。