いらっしゃいませ。今回は「小さな質問集」ですね。
例えば「あいまいな記憶探し」。答が一言で済んでしまうものもありますが、本人には長年の大問題だったりするわけで、その気持ちはわかります。
あいまいでは検索しようにもできないですから、情報過多時代とはいえ、なかなか解決できなかったりしますよね。
質問も、「手の平」に「いそしぎ」、ガボール・サボにハービー・マン・・と、う~ん、いろいろありますね。では、いってみましょう。
それはマーク・マーフィーの『シングス』です。1975年録音。
ハービー・ハンコックの「処女航海」「カンタロープ・アイランド」、フレディ・ハバードの「レッド・クレイ」などに歌詞を付けて歌っています。
バックにはランディ・ブレッカー、マイケル・ブレッカー、デヴィッド・サンボーンらフュージョンの人気プレイヤーが多数参加していて、それも魅力のアルバムです。
ところで、これよく見ると「手の甲」なんですよ。
「The Shadow of Your Smile」は、1965年制作のアメリカ映画『The Sandpiper』の主題歌で、アカデミー主題歌賞、グラミー・ベストスコア賞を獲得した名曲ですね。
その映画の邦題が『いそしぎ』だから、曲名も「いそしぎ」と呼ばれています。
ちなみに「いそしぎ」って鳥の「しぎ」の一種で、「sandpiper」の直訳です。だからそんなに不思議じゃない。
例えばアニメ『巨人の星』のテーマ曲を「巨人の星」って呼んでいるような感じでしょうか。あれは正しくは「ゆけゆけ飛雄馬」なんですよね。
ハンガリー出身のギタリスト、ガボール・ザボは確かに独特の味がありますよね。
ご質問の曲は「小さな愛の願い」ではありませんか? アルバム『ミズラブ(Mizrab)』に収録されています。
原題は「It's Going To Take Some Time」。なんでそんな邦題になるのか(って前の質問とダブるね)というと、この曲はキャロル・キングのカヴァーなのです。で、キャロル・キングの方がそういう邦題なので、それに従っているというわけ。
日本ではカーペンターズのカヴァー・ヴァージョンの方がよく知られているかも。それも同じ邦題です。
こういうことはよくありますよね。耳の奥から離れない、気になるあのメロディ…。
一発でお答えしたいところですが、ノリのいい演奏がハービー・マンの特徴なので、これだけのヒントではさすがに自信を持って曲名まで特定できないです。
とはいえ、それでは答にならないので、探すための方法を紹介しましょう。
こればかりはmifu2032004さんが聴かなければわかりませんので、とにかくたくさん聴いてみることです。
でもどうやって?
サイトで試聴するのです。
たとえば大手CD通販のAmazonのサイト。「ハービー・マン」と検索するとCDがたくさん出てきますが、この中に試聴できるものがいくつもあります。
長くて45秒程度ですが、曲の感じは十分掴めると思います。アメリカのAmazonのサイトに行けば、また違うサンプルが聴けます。
また、音楽ダウンロードのiTunes Storeなら30秒の試聴ができます。
今「Herbie Mann」で検索すると、驚くことに500曲以上出てきました。関連曲やだぶりもあるにしてもびっくり。こんなにあって全曲試聴ができます。どうですか?
探せる気になりませんか。
というわけで、質問の答はご自身で探していただくことにしますが、マスターが想像するに「メンフィス・アンダーグラウンド」(同名アルバムに収録)かなあ。ノリノリですよ。まずこれからお試しください。
さて、「小さな質問集」いかがでしたか?
もっと小さな質問も、もちろんとっても大きな質問も、ご来店お待ちしてます。