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VICTOR JAZZ CAFE
2006年8月1日
『インタープレイ/ビル・エヴァンス』
■今回はK2HD CDで発売中のビル・エヴァンスのアルバムを紹介します。 『インタープレイ/ビル・エヴァンス』 は、ビル・エヴァンスが自身のアルバムで初めてトリオより大きい編成で臨んだ録音である。ジャケット表面には書かれていないが、裏面には「Bill Evans Quintet」と大書きされている。これはトリオではすでに定評を得たエヴァンスが試みた新しいチャレンジだったのだ。クインテットといっても通常の2ホーン+ピアノ・トリオではなく、1ホーン+ジム・ホールのギターである。聴けば気がつくが、ギターはバッキングをほとんどせず、メロディとソロだけを弾く。つまりギターもホーンとして扱うというコンセプトである。そしてほとんどがアップ・テンポの演奏。これは聴き方によってはエヴァンス流ハード・バップという見方もできる。 タイトルの「interplay」は、辞書をひくと「相互作用」と書いてある。スコット・ラファロ(ベース)在籍時のエヴァンス・トリオの特徴を表す時によく使われる言葉だが、要するに相手の演奏に反応し合って絡んだり呼応したりということだ。ここではそれをオリジナル曲の曲名にし、アルバムのタイトルにももってきているのだが、その曲ではそういったやりとりはない。坦々と進行するミディアム・テンポのマイナー・ブルースである。特別にビシバシするだけがインタープレイではないということをいいたかったのかもしれない。深く静かに感じるインタープレイもあるのだ。 そしてこのアルバムの直後にもテナー・サックス(ズート・シムス)+ギター(ジム・ホール)+ピアノ・トリオというクインテット編成で録音(当時は未発表)しているところをみると、トリオに替わる新たなグループの構想もあったのかもしれない。 ちなみにこの時期エヴァンスはたくさんの録音をしており、プロデューサーは回顧録でその理由を「麻薬中毒による金欠」のためと書いている。それが事実だとしても、単なるやっつけ仕事にはなっていないことは作品が物語っている。これはほとんどのアルバムがトリオ編成のエヴァンスの、(地味ながらも)もっとも冒険したアルバム なのである。 写真:『インタープレイ/ビル・エヴァンス』(ビクターエンタテインメント)
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